• 大垣市にある高校生専門の学習塾です。

教育再生会議で高校の普通科を多様化していくことを検討している
中間報告がありました。

 

 

違和感を感じるのは私だけでしょうか。
情報が入り乱れる現代において
さまざまなものが細分化されていくのは
当然の流れです。

 

 

しかし、高校の普通科を細分化することが
社会のニーズを満たしているとは思えません。

 

 

社会のニーズは無数にあります。
それは圧倒的に科の数以上にあります。
そして、科の数を増やすとなれば、
教員の種類も増やし、
教材や設備なども増やさなければいけませんし、
ただでさえ、現場で不足している教員や設備をどのように補填するのでしょうか。
おそらく、教員は一般の方を講師として活用する案が出されるのでしょう。
知識や技術は教えられると思いますが、
問われるのは教育現場に立つ基本的な資質です。

 

最終的には
現場の高校の教員にしわ寄せが生じるのではないでしょうか。

 

私が隠岐にいたとき、
高校の教員の方々と毎週会議がありました。
その時に初めて分かったのですが、
教員は予想以上に大変です。
生徒のために授業や部活、事務的なことを
毎日、夜中まで働かれている方が大勢いらっしゃいました。

 

 

そして、高校受験の際に、
ビジョンを持って学科を選択できる中学生は
どれだけいるのでしょうか。
さらに、高校生活の時点で
ビジョンが変わる生徒も多くいます。
中学生の進路選択が最大の問題だと思います。

 

 

多様化していく社会に満たすためであれば
普通科を改革していくことメインで考えるのではなく、
もっと他のところに答えがあるように思えてなりません。

 

 

高校生に希望職種を尋ねると、
人気は看護師や教員など学生にイメージしやすい職種です。
ということは逆説的に言うと
イメージしにくい職種はなかなか志望しません。
ですから、普通科を根本的に変えるのではなく、
普通科の中でいろいろな体験ができるカリキュラムがあってはいいのではと思います。

 

 

まだ中間報告なので
今後、ブラッシュアップされると思いますが、
くれぐれも子どもたちの混乱がないように願うばかりです。