大学入試改革によって、教育のあり方は大きく変わりました。これまでは、学んだ知識やそれを活用する技能が評価の中心でしたが、現在ではそれに加え、思考力、表現力、そして自ら学びに向かう力が求められる時代となりました。私たちスクール寺子屋では、これらの力の中でも、自ら学ぶ力こそが最も重要であると考えています。
なぜなら、これらの力は単独で成り立つものではありません。自ら学ぶ力があって初めて、知識や技能が確実に身につき、それをもとに工夫し判断することで、思考力や表現力が育まれるのです。
そのためには、生徒一人ひとりが心から『学びたい』と思えるような空間をつくることが不可欠です。ただ物理的な環境、例えば授業や自習室を整えるだけでは足りません。生徒が100人いれば、性格も感情も100通り。それぞれの瞬間ごとに異なる表情を見せる子どもたちの心に寄り添い、深く理解することが重要です。
コミュニケーションを通じて互いを知り合い、信頼関係が芽生える。その中で時には大人も共に学び、笑い、悩みながら、人と人との交流を楽しめる場所。それこそが、本当の意味で『自ら学べる空間』なのです。
私たちは、この空間がただの教育の場にとどまらず、人と人とが出会い、互いにぶつかり合い、学び合う中で成長していく『共育』の場となることを心から願っています。この場所で生まれる小さな気づきや喜びが、未来を切り開く大きな力となるよう、これからも全力を尽くしてまいります。
代表取締役 伊藤 努