とある生徒と、私立大学をどうするか・・・
そんな話をしていた日のこと。
彼がそっと差し出してきたのは、
1枚の模試の結果表でした。
高1の頃、ぼんやりと「この大学に行けたらいいな」と口にしていた志望校。
学年が進むにつれて、そのぼんやりはゆっくり、
しかし確かに輪郭を持ち始め、「ここに行きたい」という強い想いへと変わっていきました。
それでも、最初の判定はE判定ばかり。
度数分布の棒グラフでは、
彼の成績がいちばん下の部類にあることも珍しくありませんでした。
きっとその度に悔しい思いや、不安なときもあったはずです。
それでも、彼は机に向かい続けました。
春ごろ、集団授業で僕は生徒たちにこう話したことがあります。
彼の名前は伏せて、しかし胸を張って伝えました。
「毎朝、学校が始まる前に
『極・自習室』で1時間勉強してから登校する生徒がいる。
こういう、自分を犠牲にしてでも積み重ねられる生徒が、大きく伸びる。」
あのときの僕の言葉は、決して大げさではありませんでした。
今日、手渡された模試の結果。
そこには、あのE判定の常連だった(ごめんね)彼の名前の横に、
堂々とC判定が刻まれていました。
表情には現れなくても、
陰でどれだけ苦しみ、
諦めずに積み上げてきたのか。
その静かな努力を、
近くで感じてきたつもりです。
見えないところで踏ん張ってきた努力は、
やがて表に出てくる。
そして、まだ道は続きます。
共通テストまで、残り2ヵ月を切りました。
これまで積み上げてきたものがある。
ここから始まる「鬼の共通テスト演習会」を解きまくり、見直しまでやり切れば、
この2ヵ月で 100点でも、200点でも伸びる可能性は十分あります。
期待されるのは苦手かもしれない。
そうと分かっていても、
自然と期待してしまう。
僕よりずっと若い生徒たちが、日々成長していく姿を
間近で見られること。
それが、この仕事で何より心を震わせる瞬間です。