• 大垣市にある高校生専門の学習塾です。

お盆休みは、地元の友人や卒塾生と再会するのが私の恒例行事です。

 

今年も懐かしい顔ぶれと会い、昔話や近況報告で笑い合う時間を過ごしました。
なかでも、スクール寺子屋でアルバイトをしてくれていた、
かほ先生とさくと先生との再会は、特別なひとときでした。
おいしい料理を囲み、盃を交わしながら、学生時代から現在に至るまでの話をゆっくりと語り合いました。

 

さくと先生は、いよいよ就職活動が本格化する時期を迎え、
不安や迷いを口にしていました。
希望する企業に就職できるのか、将来の自分はどうなるのか――
そんな思いを抱えながらも、彼の話しぶりは年齢以上に落ち着き、周囲への気配りも忘れません。
そして何より、人のことを決して悪く言わない。
その姿勢は簡単そうでいて、実はとても難しいことです。
彼と話していると、私自身も見習いたいと自然に思わされます。
きっと彼なら、自分の道をしっかりと切り拓いていくことでしょう。

 

 

一方、かほ先生は希望していた職種に就き、生き生きと働いている様子でした。
学生時代には思うように勉強ができない時期や、
就職活動のスタートが周囲より遅れて焦りを感じていた時期もありました。
それでも、持ち前のポテンシャルと抜群のコミュニケーション能力を武器に、
あっさりと就職を決めてしまうのが彼女らしいところです。
今は高学歴の同僚たちに囲まれ、
机の上には「有機化学」の専門書が山のように積まれているようです。
空き時間にはそれを開いて勉強しているとのこと。
高校時代、化学の質問をたくさんしてくれた彼女が、今では完全に私を追い越している――
その事実が、誇らしくてたまりません。

 

私は学習塾の仕事しか知りません。
いや、学習塾の仕事すら分かってないのかもしれません。
塾というのは私企業であり、方針もやり方も会社によって全く異なります。
実際にその企業に働いてみないとわからないことが多く、
進路に悩む生徒に私一人の経験だけで答えられることは限られています。
だからこそ、卒塾生や友人とのご縁を生かして、
社会の現場で働く人の声を届けることも、私の役目だと思っています。

 

思えば、私が勤めていた会社を辞めて塾を立ち上げようと決意したとき、
以前から在職中も本当によくしてくださっていた方々からも、
変わらず温かく見守ってくれました。
「人生に独立できるチャンスはそう多くない。自分の思いを反映させたド直球の塾をつくろう。」
そんな言葉を胸に、当時は強い覚悟と高揚感を持って歩み始めたのを覚えています。
けれど、いざ始めてみると、一人でできることには限界があると痛感しました。
今の塾は、多くの人の協力と支えがあってこそ成り立っているのです。

 

一人ではつくれなかった塾。
この塾には、かほ先生やさくと先生が積み重ねてきた時間や、
私との思い出、そして生徒たちへの温かなまなざしが確かに息づいています。
二人の存在は、この塾の大切な色となり、今も静かに輝き続けています。

 

かほ先生、さくと先生。

 

いつもありがとう。
また、飲みに行こうね。
そして、そのときはまた、
新しい話を聞かせてください。