• 大垣市にある高校生専門の学習塾です。

高校3年生はいま、
8月末に実施される「全統記述模試」の対策に取り組んでいます。
今回はマーク模試と記述模試がドッキングされ、
総合的な判定が出るため、生徒たちもその結果を気にしています。
特に、初めてこの形式を受ける生徒にとっては、緊張もひとしおのようです。

 

先日は古典の対策授業を行いました。
全体の平均点は、50点中の12点。
得点率にしてわずか24%です。
全国の高3生や浪人生のうち、
文系中心の受験生がこれほど低い得点率にとどまっていることからも、
問題の難しさがうかがえます。

 

生徒たちは案の定、かなり苦戦していました。
けれども、こちらがヒントを出しながら、
一歩一歩答えに近づいていくその姿は、
頼もしく、見ていてとても嬉しくなりました。
焦ることなく、粘り強く思考する力が育ちます。

 

 

今回の模試では、3つの和歌に関する問題が出題されていました。
選択肢のなかから、正しい解釈を選ぶという形式で、
高校生にとってはなかなかの難問です。
古文や漢文を勉強しているのに、成績が伸び悩む生徒に多いのが、
「全部を完璧に理解しようとする」タイプです。
でも、解釈の選択問題に関しては、
そうした読み方ではかえって迷ってしまうことが多いのです。

 

大事なのは、全体を完璧に訳そうとすることではなく、
自分の知識――助動詞や古典単語、修辞法といった、これまで積み重ねてきたことを手がかりに、部分的に「確実にわかるところ」から選択肢をしぼっていくこと。
そうすることで、安定して正解を選べるようになります。

 

今回、私は最初の和歌に使われていた助動詞「じ」に注目しました。
「じ」は打消推量・打消意志という限られた意味しか持たないので、
その意味が正しく反映された選択肢は1つしかありませんでした。
その時点で「これはもうほぼ正解だな」と確信できたので、
残り2題は一応確認する程度で済ませました。

 

解説するときに私が大事にしているのは、
模範解答通りに説明することではありません。
「自分はこの問題をどう解いたのか」「どの知識を使い、どこに着目して、どう考えたのか」
そのときの自分の思考を、できるだけそのまま生徒に伝えるようにしています。

 

だから今回も正直に、「他の和歌はあまり見ていない」と伝えました。
その方が、生徒たちにも実際の試験での解き方の感覚が伝わると考えるからです。

 

解説したあと、生徒たちにも「どうやって解いたの?」と聞いてみました。
するとある生徒が、別の和歌のなかの文法事項に注目し、
私と同じように一部に着目して解いていたのです。
その答えを聞いた瞬間、「なるほどなぁ」と心から感心しました。
教えているつもりが、気づけばこちらが学んでいた。
そんな瞬間でした。

 

生徒と一緒に問題に向き合っていると、
時にこうして、ハッとさせられることがあります。
難度の高い問題だからこそ、
真剣に向き合う過程にこそ価値があるのだと、改めて感じました。

 

このような学びの場を、これからも定期的に取り入れていきます。
そして、そのたびに、
こちらも一緒に成長していける指導でありたいと願っています。