• 大垣市にある高校生専門の学習塾です。

前回の続き。
今日は②対策編です!

 

問題集を完璧にしましょう!というのは指導者でなくても誰でも言えることなので、
センター試験を研究している立場から説明します。
まずは、世の中のセンター試験に関する嘘が2つあります。

 

①センター試験の難易度は基本レベル(教科書レベル)

よく聞きますが、数学ⅡBに関して言えば、全く違います。
数式や問題の題材を見れば、一目瞭然ですが、
明らかに教科書レベルは超えています。

 

②センター試験の過去問は2度と出題されないから、やっても意味がない!

確かに全く同じ問題はセンター試験に出題されません。
だからやる意味がないように思えるかもしれませんが、
センター試験の過去問でしかできないことがあります(ここから対策の話になります)。

 

それは誘導に乗る練習です。
センター数学のアドバイスで誘導にのるのは定番ですが、
そもそも誘導って何?と思っている生徒が多いと思います。

 

僕的に解釈すると
『誘導』=『ヒント探し』です。

 

実にセンター試験は誘導がしっかりしている。
センター試験とマーク模試の問題は形式上そっくりですが、
実は問題を解いて分析してみると、誘導が全然違います。
センター独特の誘導に乗る練習をしないと、
本番ではせっかく問題作成者が与えてくれたヒントを読み取れず、
大打撃を受けてしまう生徒は多いです。
特に数学が苦手な生徒ほどです。

 

入試対策講座では、センター試験の過去問を扱っていますが、
解き方は解説に書いてあるので、あまり説明しません。
説明しない分、ヒント探しの方法を伝授しています。

 

『誘導』=『ヒント探し』。
実際に例をみてみましょう。
2017年センター数学ⅡB第3問です。

今回はセンター試験における誘導パターンを3つ紹介します。

 

緑ライン

(1)→(2)→(3)と進んでいますが、
番号が変わると、問題の設定も変わります。
特に注意しないといけないのは、
番号が変わっていないのに、
問題の設定を無意味に探してしまうことです。
これをしてしまうと、だいぶ時間が削られてしまいます。

 

青ライン

『・・・を考える』『・・・を考えよう』の・・・は深く考えないようにしましょう。
その後に必ずヒントがありますので、そこでじっくり考える癖をつけて下さい。
この問題でいうと、青ラインを読み終わって、くれぐれも等比数列をSnを考えるのではなく、後にある③,④を用いて・・・から考えるべきです。

 

赤ライン

最も重要です。
センター試験は赤ラインのようにヒントがたくさん書いてあります。
これが誘導ですね。

 

例えば、上の問題の(2)で

・『このとき』→「この」は①,②を指しますから、①,②を使えというヒントです。また、(1)が文字式に変わっただけと意識するといっそう解きやすくなると思います。

・『さらに、②,③を用いてr,a,bを満たす関係式を求めると』→②,③をこねくり回して、関係式を作りあげましょう。

・『④を満たす実数rが存在するので』→判別式Dの登場ですね。

 

 

実はこの(2)で数列の知識で必要なのはウだけです。

 

 

基本的に1つの答に対して、さまざまなアプローチがあり、
解法が多ければ多いほど良しとされますが、
センター試験の数学においては、
それは一切関係ありません。
機械的にセンター試験のヒントを駆使して解きましょう。

 

こういった具体的な誘導は、模試ではなかなか見られないセンター試験数学の特徴です。
見直すときは、解法をただ確認するだけでなく、
どういったヒントからこの式にたどり着いているのかリンクをはりましょう。
センター試験の過去問を通して、
制限時間内に解く→見直し(解法CHECK&ヒントのリンクはり)を繰り返せば、誘導にのるセンスは数学の根本的な力を上げるより容易に身に着くと思います。

 

問題集を繰り返し解くのももちろん必要ですが、違う観点からセンター試験の対策について話してみました。少しでも参考になれば、幸いです。

 

②対策編のまとめ
センター試験の過去問でヒント探し名人になるべし

 

今回の長~いブログを読んで下さった方、
ありがとうございました!

 

次回は③裏技編です。