きっかけは、
ある高校3年生の一言でした。
「英単語テストのまとめのテストをやりたいです」
この言葉を聞いたとき、
正直少し驚きました。
完全にこちらの先入観ですが、
「生徒は単語テストが嫌い」
「できれば単語テストなんてやりたくない」
そんなふうに思っていたからです。
スクール寺子屋では、
毎週のように英単語テストを行っています。
ある程度こちらから課題として設定し、
毎週コツコツと取り組んでもらう。
そうすることで、
少しずつでも英単語を定着させていくことを
目的としてきました。
英語の授業で、
スクール寺子屋がテストとして課しているものは、
基本的にこの英単語テストだけです。
英文法のテストや長文読解のテストなどを毎回課しているわけではありません。
学校の課題や定期テストの勉強、部活動など、
高校生にはやるべきことがたくさんあります。
塾から次々と課題やテストを出してしまえば、
勉強しているように見えて、
実は「課題をこなすこと」が目的になってしまうこともあります。
それでは本末転倒です。
だからこそ、
英語については「まずは単語力をしっかり身につける」
というところを大切にしてきました。
そんな中で、
今回の「まとめの単語テストをやりたい」という言葉。
日頃の単語テストで覚えてきたものが、
どれくらい身についているのか。
自分の単語力がどこまで伸びたのか。
それを一度、大きなテストで確かめてみたい。
そんな気持ちから出た言葉だったのだと思います。
驚きと同時に、やはり嬉しかったですね。
「やらされる勉強」から「自分やりたい、学びたいと思える勉強」へ。
ほんの少しでも、
そんな変化が見えたような気がしました。
そして、実際に行った大単語テスト。
なんと200問です。
200問の問題用紙を前に、
生徒たちは黙々とペンを走らせていました。
普段の単語テストとは違い、
これまで積み重ねてきたものが一気に問われます。
「あの単語、覚えたはずなんだけどな……」
そんな問題もあったかもしれません。
逆に、
「これは毎週やってきたから分かる!」
という問題もあったことでしょう。
こうした経験も大切です。
「覚えたつもり」になっているものを、
実際に問題を解くことで確認する。
そして、できなかったところをもう一度覚え直す。
この繰り返しによって、知識は少しずつ確かなものになっていきます。
そして、テストの前に一つお願いをしました。
「隣の人に、自分の目標点数を伝えてみて!」
すると、こういうときの生徒たちは面白いものです。
さっきまで真剣な顔をしていたのに、
隣の友達とニコニコしながら、
「私は○○点!」
「じゃあ俺は○○点!」
と話し始めます。
目標を口にする。
たったそれだけのことですが、
これも大切なことだと思っています。
もちろん、大学受験においては、
全国の受験生がライバルです。
模試を受ければ全国順位が出ます。
大学入試では、
自分と同じ大学を目指す多くの受験生と競うことになります。
しかし、まずは、自分に勝つ。
昨日の自分より、今日の自分。
先週の自分より、今週の自分。
そして、自分で決めた目標を一つずつ達成していく。
「前回より10点上がった」
「目標点数を超えた」
「前は覚えられなかった単語が、今回は分かった」
そうした小さな達成感を積み重ねていくことが、
やがて大きな自信につながっていくのだと思います。
今回の大単語テストも、
単に200問の英単語を確認するためだけのテストではありません。
これまで毎週積み重ねてきた努力を、
自分自身で確認する機会です。
そして何より、
「自分はやればできる」
という感覚を持つための一つのきっかけになればと思っています。
大学受験まで、まだまだやることはたくさんあります。
だからこそ、
一気に大きな結果を求めるのではなく、
目の前の一つひとつを大切にしていきたい。
そして、自分で決めた目標を達成する。
そんな経験を、
これからも一つずつ積み重ねていってほしいと思います。