• 大垣市にある高校生専門の学習塾です。

高校3年生の物理の授業で、
熱力学の循環過程を扱っていました。

 

熱力学の定番問題のひとつに、
エネルギーの循環過程から熱効率を求める問題があります。
一通り解説したあと、類題を解いてもらいました。

 

すると、とある生徒が、
自分の出した答えを何度も見直していました。
彼の計算では熱効率が0.80(80%)になっていました。

「これ高すぎませんか?」

途中の計算過程を確認しながら、
答えを疑っていたのです。

 

実際、物理の問題で登場する熱機関の熱効率は
0.2~0.3程度になることが多い印象です。
現実の世界でも、
19世紀の蒸気機関車の熱効率は10~20%程度、
自動車のガソリンエンジンでも30~40%程度、
高性能な発電設備でも60%前後と言われています。

 

熱として取り込んだエネルギーを
100%仕事に変えることは
熱力学第二法則によって不可能です。
だからこそ、熱効率80%という数値に
違和感を覚えたのでしょう。

 

 

もちろん、問題設定によっては
80%という値が正しい場合もあります。

 

しかし、「何かおかしい気がする」と立ち止まれる感覚は、
計算ミスを発見するうえで非常に重要です。

 

これは高校生に限った話ではありません。

 

小学生や中学生でも、
文章題の答えとして明らかに不自然な数値を
書いてしまうことがあります。
例えば、りんご1個の値段が12,000円になっていたり、
時速300kmで自転車が走っていたり。

 

いや、それはさすがに・・・
でも、答えを出すことに集中しすぎると、
その違和感に気づけないことがあります。

 

だから私は中学3年生を指導するときでも、
現実的ではない答えに出会うと
問いかけるようにしています。

 

数学や理科は計算力も大切ですが、
それと同等に大切なのは、
自分の答えを客観的に眺める力です。
計算が正しくても、
現実とかけ離れた答えなら一度立ち止まる。
その習慣がある生徒は、
学年が上がるほど強くなります。

 

ちなみに、熱効率0.80という答えを見て違和感を覚えた彼。

 

すばらしい!

 

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