先日、あるテレビ番組を見ていたら、立憲民主党代表の野田さんが、
産経新聞の記者の方、そしてアナウンサーの方とお酒を酌み交わしながら、
ざっくばらんに政治の裏話や当時の思い出を語っていました。
番組の中で特に印象的だったのは、2012年の総選挙の話題。
あの年は、民主党政権の終わりと自民党の政権復帰という、
日本の政治史においても大きな転換点の年でした。
野田さんは当時、首相として自民党総裁だった安倍さんと党首討論を行い、
その後の選挙で政権交代が起こりました。
番組では、そのときの「政権交代の瞬間」についての裏話が語られました。
総理大臣が交代する際には、天皇陛下から任命を受ける「内閣総理大臣親任式」が行われます。
同じ政党内での交代であれば、式の場も比較的和やかで、
前任と後任の総理が笑顔で言葉を交わす場面もあるそうです。
しかし、2012年のあのときは事情が違いました。
民主党は大敗し、野田さんは敗北の責任を背負っての退陣。
その場に漂う空気は重く、言葉を交わすことも難しいほどだったそうです。
そんな中で、安倍さんが野田さんにやさしく声をかけた。
野田さんはそのことを、今でも強く覚えていると話していました。
「相手陣営の代表であっても、人としての温かさを感じた瞬間だった」
そう語る野田さんの表情には、どこか穏やかなものがありました。
政治の世界というと、どうしても対立や駆け引きの印象が強いものです。
けれど、裏ではこうした人と人とのやりとり、
敬意や思いやりが確かに存在しているのだと、改めて感じさせられました。
立場が違っても、考えが異なっても、
「相手を尊重する姿勢」を忘れないこと。
それこそが本当の意味での政治家の器なのかもしれません。