高校2年生は前期中間考査が終わり、
一部の高校では、
その先にはお楽しみの修学旅行が控えています。
気が緩むのも無理はありません。
そこで、前期中間考査を終えた高校生を対象に、
今回はいつもと少し違う形式で授業をしてみました。
使ったのは、進研模試の過去問。
でも、ただ解くだけではありません。
「ちょっとしたゲーム感覚」で、
チームを組んで考えるようなスタイルにしてみました。
これが、僕の中で大ヒットでした。
勉強を題材に想像以上に盛り上がりました。
普段は控えめな生徒も積極的に参加し、
仲間の輪に自然と入っていく姿がとても印象的でした。
問題に正解したときは、チームでハイタッチする姿も見られました。
そんな光景も新鮮で、僕自身、なんだか感動してしまいました。
この仕事に就いて20年以上、
最初からずっと高校生を担当しています。
まだまだ若輩者ではありますが、積み重ねてきた経験がある一方で、
自分でも気づかぬうちに「こうあるべきだ」という先入観を持ってしまっていることもあります。
それは、時として発想の邪魔をする余計な贅肉のようなもの。
今回の試みは、そんな自分にとっても新鮮なものでした。
「勉強の時間」が、アイデアひとつで「人がつながる時間」にもなる。
あらためて、学びの場にはたくさんの可能性があると気づかされました。
ちょっと実験的ではありましたが、やってみてよかった。
そして、「またやりたい」と思いました。
勉強はときに苦しく、しんどいものでもあります。
でも、そんな中でも、ちょっと面白く、ちょっと温かくなるような、
そんな場をこれからもつくっていけたらと思います。
生徒が思い切って答えを僕に採点してもらうとき、
仲間から「よっしゃー!」という声が返ってきました。
それだけで、その生徒の表情がふっと明るくなる。
そんな瞬間が、学びの原点なんだと思います。
教え合い、認め合いながら、少しずつ前に進んでいく。
学びはいつも、「人と人との間」で深まっていくものだと、
あらためて感じました。