とある日、見慣れない服をお揃いで着た生徒たちが、
いつものように寺子屋にやって来ました。
「何かのユニフォーム?」
軽く声をかけた僕は、そのときまだ、
その服に込められた想いに気づいていませんでした。
生徒の背中をふと見ると、そこには
『寺子屋8期生代表(極)』
という文字が、堂々とプリントされていました。
その瞬間、胸にぐっと熱いものが込み上げてきました。
この塾を始めて8年。
「フランチャイズですか?」と聞かれることもありますが、違います。
これは、ゼロから作った塾です。
オープン前は、名前を知ってもらうことすら大変で、
ポケットティッシュとリーフレットをリュックに詰め込んで、
ママチャリで一軒一軒、寒空の下を回りました。
水たまりが凍るような真冬の朝、手に息を吹きかけながら、
凍えそうな指で配った10,000枚のティッシュとリーフレット。
「この塾があることを、誰か一人でも知ってくれたら」
そんな一心でした。
それが今、
その塾の名前を、生徒たちが自分でユニフォームに刻んで、
着てきてくれるなんて
言葉にならないくらい、嬉しかったです。
本当に、嬉しい。
「スクール寺子屋」という場所に、
愛着を持ってくれていること。
その気持ちに、僕は結果で応えたいと、強く思いました。
ありがとう。
本気でこの塾を育てようとしてきた8年間。
この塾のことを考えなかった日は1日もありません。
でもあの背中を見た瞬間、
「やってきたことは間違っていなかった」と
心から思えました。
その確信と、生徒たちからの想いこそが、
僕にとって何よりのプレゼントでした。