理科の「イオン化傾向」。
簡単にいえば、
「金属がイオンになりやすい順番」のことです。
かつては高校の範囲でしたが、
現在は中学3年生が学習する内容になっています。
とはいえ、高校で学ぶほど多くの金属は登場しません。
ちなみに、高校の教科書では次のような金属の並びを覚える必要があります。
Li > K > Ca > Na > Mg > Al > Zn > Fe > Ni > Sn > Pb > (H) > Cu > Hg > Ag > Pt > Au
けっこうな量ですね。
一方、中学生が学ぶのは実験と考察を通して、
金属のイオンになりやすさを見極めるところです。
つまり、定期テストや入試では、
与えられた実験結果から順番を推理する問題が中心です。
だから、高校のようにこの並びを丸暗記する必要はありません。
……とはいえ、代表的な金属の順番くらいは覚えておいたほうが、断然解きやすい。
そこで今回はこの順番を教えました。
Na > Mg > Zn > Fe > Cu > Ag
ところが、見慣れない元素記号の羅列。
どうしても生徒にとっては無機質で覚えづらい。
そこで、「語呂合わせ」を使おう!……と思ったのですが、
用意していた語呂がどうもピンとこない。
なので、思い切って生徒たちに語呂を作ってもらう時間を取りました。
すると……
生徒の方がセンスある語呂を作ってくれました!
すばらしい!
やっぱり、一緒に考えるっていい。
「一緒に作る」って、
教える側にも発見があります。
ところで、今回教えた「イオン」や「電池」は、
高校では「化学」という科目の中でより深く学んでいく内容です。
+の電気をもつ陽イオン、-の電気をもつ陰イオン。
これらのイメージがしっかり持てていれば、
高校での理解もスムーズになります。
せっかく高校生の指導もしているからこそ、
高校に入ってからも通用する本物の理解を、
中学生のうちからじっくり育てていきたいと考えています。