スクール寺子屋が開校したのは2017年の12月1日。
そして、法人としてスクール寺子屋株式会社が誕生したのは2022年の5月2日です。
気づけば、法人として3年目を迎えていました。
ここまで順調に続けてくることができたのも、
生徒さん、保護者の皆さま、講師スタッフ、そして地域の方々のおかげです。
心より感謝申し上げます。
さて、今回は保護者の方からよくいただくご相談について少し書いてみたいと思います。
それは「うちの子、自宅でまったく勉強しないんです」というお悩みです。
率直に言うと、私は「自宅で勉強すること」は
現代の子どもたちにとって非常に難易度の高いことだと感じています。
というのも、私が子どもの頃と比べて、
今の家庭環境にはあまりにも多くの誘惑があるからです。
たとえば、私が小学生や中学生だった頃、
友人に電話するにも親の目を盗んで、
そっとリビングの電話機でこそこそ話していたものです。
テレビやゲームも自分の部屋にはなく、
リビングで親の視線を感じながら楽しんでいました。
でも、今はスマホひとつであらゆる娯楽がポケットの中に収まっています。
動画、ゲーム、SNS、メッセージアプリ…
どれも際限なくアクセスできてしまう。
これは、子どもたちの意志の問題ではなく、
時代の構造の問題だと思っています。
もちろん、塾の中には自宅でもしっかり勉強できる生徒もいます。
そういった生徒は、自分でスマホのアプリを削除するなど、
相当思い切った行動をとっていたり、
明確な目標ができていて、
勉強に向かうモチベーションが非常に高かったりします。
つまり、環境を自分で管理できるほどに「意志が強い」か、
あるいは「目指すべき場所が明確」か、
そのどちらかが備わっているケースが多いです。
それゆえ、「家で勉強しなさいと先生から言ってほしい」と頼まれることもありますが、
私はそれはあまり意味がないと思っています。
なぜなら、自宅という場所は私の管理下ではないからです。
塾であれば、時間も空間も私たちがある程度コントロールできますし、
声かけや進行もこちらの裁量で行えます。
でも、家庭での行動は見えないし、管理もできません。
仮に私が「家で勉強しなさい」と伝えたとしても、
ほとんどの生徒は「はい」と答えると思います。
でも、その一言で実際に行動が変わるかというと、変わる生徒はごくわずかです。
だから、スクール寺子屋の方針としては、
「家で勉強できないのであれば塾でする」という考えを大切にしています。
無理に自宅で頑張らせようとするのではなく、
最初から集中できる環境に身を置いてもらう。
これは効率的でもあり、実際に成果が出やすい方法でもあります。
もちろん、家でしっかり勉強できるのであれば、それは理想的です。
ですが、ここでお話ししているのは、
「なかなか自宅では集中できない」という場合についてです。
そのため、他塾さんと比べると、通塾の回数は多くなります。
特にテスト前など集中して取り組むべき時期には、
自然と塾に来る日が増えます。
例えば高校1年生でも、定期テスト前には週5日以上来ることになりますし、
塾での勉強時間をしっかり確保できるように努めています。
授業日すべてが「授業」ではなく、
学校の宿題をやったり、
自分の課題に取り組んだりする時間もきちんと用意しています。
授業日以外でも自習室を開放し、
自分で集中できる場所として使ってもらっています。
また、自習室にはさまざまな教材を置き、
質問対応もできるように整えています。
塾に来たときに「ただ座っている」だけではなく、
ちゃんと前に進む時間にしてほしいという想いからです。
私たちが提供しているのは、単なる「場所」ではなく、
勉強を習慣にするための「仕組み」です。
この考え方は、
スクール寺子屋が誕生したときから、
ずっと変わっていません。
最後は少し宣伝のようになってしまいましたが、
来週から定期テスト対策が始まります。
一緒に頑張っていきましょう!