• 大垣市にある高校生専門の学習塾です。

全国知事会において、
「高校無償化」に関する緊急提言がなされたという報道がありました。
この取り組みに対しては、さまざまな立場から意見が寄せられており、
社会の関心の高さを感じます。

 

一方、公立高校の受験制度に「併願制」を導入しようという動きには、
多くの方が前向きな姿勢を示しているようです。
私自身も賛成の立場です。
何より、受験生自身の不安や緊張が少しでも軽くなるのであれば、
それは大きな意義があると感じます。

 

こうした制度の見直しは、生徒にとっての選択肢を広げるだけでなく、
私たちのような学習塾の在り方にも変化をもたらすかもしれません。
公立高校の受験制度がより柔軟になれば、
生徒たちはこれまで以上に「自分の意思」を表現しやすくなるでしょう。
そして、子どもたちの声が、これからの社会の中でさらに尊重されていく──
そのような時代の流れを感じています。

 

もちろん、教育を取り巻く環境やニーズは常に変化しています。
その変化にしなやかに対応し、
必要に応じて柔軟に方針を見直していく姿勢は、
現代の塾にとって欠かせないものだと思います。

 

ただ、それでもなお、私たちの指導における一番の柱は変えてはならないと強く感じています。
どんな時代であっても、どのような制度のもとであっても、
私たちは「目の前の一人ひとりと向き合う高校生専門塾」でありたいと願っています。
変えていくべきことと、決して変えてはならないこと。
その見極めを大切にしながら、これからも生徒とともに歩んでいきたいと考えています。

 

だからこそ、これからも私たちは「直接指導」の姿勢を大切にしていきます。
映像授業やリモートによるサポートが主流になりつつある時代ではありますが、
私たちはあえて「対面での関わり」にこだわり続けます。
進路に悩むときには、一緒に迷い、一緒に考えます。

 

勉強を教えることはもちろん、私たちの大切な役割です。
しかしそれ以上に、「生徒を知ること」が、指導の土台になると信じています。

 

そう考える理由には、いくつかあります。

例えば、学び方のクセや理解のスピードは、
生徒によって本当にさまざまです。
同じ内容でも、すぐに納得できる子もいれば、
少し角度を変えた説明でようやく腑に落ちる子もいます。
だからこそ、日々のちょっとしたやり取りや表情の変化に気づけるセンサーを持っていることが、とても大切です。

 

また、生徒が今どんな気持ちでいるのか──
それはテストの点数や模試の結果だけでは読み取れません。
「最近元気がないな」「なんだか集中できていないな」
そんな小さな変化を見逃さず、そっと声をかけること。
家庭のこと、友人関係、あるいは将来に対する漠然とした不安など。
そうした背景に耳を傾けてこそ、
その子にとって最もふさわしいサポートができると考えています。

 

そして、私たちは、ただ勉強を教える存在ではありません。
進路や将来の選択をともに考える「伴走者」でありたいと願っています。
志望校を決める際にも、単に偏差値や合格実績だけを見るのではなく、
その子が何に関心を持ち、どんな価値観を大切にし、どのような環境で育ってきたのか──
そうした背景をふまえて、納得のいく進路を一緒に見つけていきたいです。

 

だからこそ、私たちは「教える」ことにとどまらず、
「知ること」「理解すること」を大切にしたいです。
言葉にならない思いや、沈黙にこめられた気持ちにも心を向けながら、
その子にとっていちばん良い関わり方を、日々模索しています。

 

変わりゆく社会のなかでも、
変わらずに大切にしていきたいものがあります。
それは、生徒の目の前に立ち、ともに歩み、見守ること。
この想いを胸に、これからも一人ひとりと丁寧に向き合っていきたいと思います。